長く腸にとどまる乳酸菌の新しい機能

先週に引き続き出張中です。

来週半ばには修士論文発表会が開催されますが、最終段階でのチェックができないのが心配の種です。


さて、出張中もヨーグルトは欠かさず食べています。

今朝は、ガセリ菌SP株の入ったヨーグルトを食べました。

以前のヨーグルトのパッケージといえば青と白を基調にしたものが多かったのですが、最近のパッケージは赤系のものも増えています。このヨーグルトも今までになかった色を使っているため、店頭でもかなり目立ちます。






目立つのはパッケージだけではありません。

「長くとどまる」という文言も目立ちます。

実は、ガセリ菌SP株は、長く腸にとどまることが大きな特徴です。

長くとどまるとはどれくらいでしょうか?
8名の人が一定量1週間摂取したという実験では、半数の4名において90日間とどまったと報告されています。


それでは1週間このヨーグルトを摂取すれば3カ月ほっといてもよいかといえば、私はそうは思いません。
検出された菌数はそれほど高くないレベルなので、できるだけ定期的に摂取したほうがよいのではないかと考えています。


このガセリ菌SP株、最近もう一つ新しい機能が発見されました。


12週間、200g摂取することによって、最大5%近くの内臓脂肪の蓄積が低減されたということです。


以前もこのブログで記載しましたが、腸内細菌の構成は「肥満」「やせ」に関与していることが示唆されており、乳酸菌(プロバイオティクス)で肥満の抑制ができるのではないかということが考えられていました。


ガセリ菌SP株で、臨床的に初めて肥満抑制効果が示されましたが、最近では他のヨーグルトに使われている乳酸菌・ビフィズス菌の中にも類似の機能を持つことが明らかにされつつあります。


私たちの研究室でも、食品成分で腸内細菌を修飾することによる肥満抑制効果やそのメカニズムについて研究を進めています。


(これまでの記事一覧はこちら。 学部HP研究室紹介はこちら。