今週のゼミ
今週のゼミは、腸管出血性大腸菌が引き起こす疾病を乳酸菌が予防するという内容の論文でした。
Eaton KA et al.
Infect Immun. 2011; 79(1):185-91.
腸管出血性大腸菌(EHEC)は、ベロ毒素を産生する病原菌として知られています。
この毒素は、腸上皮細胞に作用し出血性の下痢を引き起こしたり、
また血液を介して腎臓に移行すると溶血性尿毒症(Hemolytic-uremic syndrome, HUS)を引き起こし、急性腎不全の原因ともなります。
筆者らは、プロバイオティック乳酸菌Lactobacillus reuteri(ラクトバチルス ロイテリ)を用いて、
マウスでのEHECの感染やEHECが原因となる疾病の予防・改善を目指して実験を行いました。
EHEC感染3週間後、乳酸菌を投与したマウスの盲腸内のEHECの菌数が非投与区と比較して減少すること、
さらに、尿細管壊死の症状の緩和が確認されました。
なぜ、このような改善効果が認められたのか、その詳細なメカニズムは不明ですが、
筆者らは、乳酸菌による免疫機能の強化や抗菌物質であるロイテリンの関与を示唆していました。
M1の落合さんが紹介してくれました。
-
-
-
-
- -
-
-
-
実験終了後、大学近所のお店で食事会がおこなわれました。
"湯豆腐"の美味しい季節になりました。