強さを引き出す乳酸菌

来週、月曜日からの卒業論文発表会を控え、研究室の4年生は最後の仕上げの段階に入っています。
すでに、練習会を何回か行いましたが、内容は徐々にブラッシュアップされてきた様な気がします。本番が楽しみです。


このような状況で。生活リズムが少しくるってきている学生もいます。私自身も多少乱れています。


ということで、体調を整えるためというわけでもありませんが、今日は「強さ引き出す乳酸菌」入りのヨーグルトを食べました。






写真の「R-1ヨーグルト」に使われている乳酸菌ラクトバチルス ブルガリカスOLL1073R-1は、マウス感染実験でインフルエンザウイルスA型H1N1に対して感染予防効果を示すことが報告されています。この理由として免疫細胞の一種であるナチュラルキラー細胞の活性を上昇させることにあるようです。

このヨーグルトの容器を見るだけで強い印象を受けますし、強くなりそうですね。


ところで乳酸菌といっても性質は様々です。
OLL1073R-1株は、菌体の外に特殊な多糖を生産しており、この物質が免疫細胞に作用して免疫力を高めるのに役立っているとのことです。


実はこの研究ですが、北里大学と縁があります。

上に記した実験は北里大学生命科学研究所の山田陽城教授のグループが進めてきました。
山田教授は多糖の免疫調節作用に関して私が大学院以前から研究されており、数多くの研究成果を報告されています。


という私も、大学院のころ(今から20数年前になります)、「ヨーグルトきのこ」としてたまに話題に出てくる「ケフィア」に含まれる乳酸菌の多糖の研究をしていました。


ケフィアはカリフラワーのような形をした「ケフィアグレイン」と呼ばれる種を乳に接種することで発酵が進みます。ケフィアグレインには、酵母も含まれているため、発酵乳はほんのりしたアルコール臭がします。また炭酸ガスが発生します。
これが”あだ”となって発酵乳自体は市販されづらくなっています。このヨーグルトきのこ、発酵させると、本当に不思議な生き物のようにどんどん大きくなります。


機会があれば、久々に研究室で培養しようかと思います。



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